ユウマの好きな人

ユウマ「今日なー、お父ちゃんが会いに来てくれてん。」
3年前に元の飼い主さん夫婦の離婚が原因で我が家にやって来たユウマ。
奥さんはとても潔癖症な方で、絶対にケージの外に出してもらえなかったそう。
ご主人の方はユウマをとても可愛がっていたと聞いているけれど、そうはいってもケージに入れっぱなしだったわけでしょう?
長い間、小さな世界しか知らずに過ごしてきたユウマは、うちに来たばかりの頃、見るもの全てを恐れているかのようでした。
特に女性と子どもは大嫌いで前のご主人と同じくらいの年格好の人にしか懐きません。
で、本日そのご主人さんが我が家にやって来ました。
母ちゃんは朝から「ユウマを見せてあげなくっちゃ」とウキウキしてたけど、大人気ないわたしはちょっと複雑な気分。
しかしユウマは、ご機嫌でしたよ。
ご主人さんが姿を現すと「キャン」と一鳴きし、飛ぶように駆け、抱き合って再会を喜んでいました。
くっ…健気な…。

ユウマ「お父ちゃん、帰ってしもうた…。」
ユウマは今でもご主人が大好きなんだろう。
きっとずっと会いたかったんだろうな。
大好きな人に会えて良かったねユウちゃん。
ユウマの喜ぶ顔を見られるから、また会いに来て下さい。
せめてわたしは、もう2度とユウマに寂しい思いをさせないように努力しよう。

ユウマ「またお父ちゃんに会えるかな?」
きっと会えるよ。良い子にしてたらね。